うさぎさんの眼のトラブルは多いですが、
眼と同様に、眼から鼻に涙を通す器官である「鼻涙管」の問題も多発します。
鼻涙管に問題を抱えるうさぎさんは、上の写真のように
眼の周りが濡れるといった症状を示します。
これは本来、眼から涙を鼻に通す鼻涙管が、炎症などによって詰まってしまうことで起こります。
パッと見ただけでは、眼の問題なのか、鼻涙管の問題なのか、見分けがつかないので、
病院での入念な視診、鼻涙管のチェックなどでの判断が必要になってきます。
この症例では、鼻涙管の炎症が強く、眼の下を押すと白い膿が出てくるような状態でした。
点眼薬に加えて内服薬を処方し、
鼻涙管も詰まってしまっていたために、細い管を使って洗浄を行いました。
二週間ほど投薬を続けた後の写真がこちらです。
幸い、炎症は快方に向かい、
詰まっていた鼻涙管も開通しました。
ただ、鼻涙管は長く炎症が続いたり、または生まれつきの問題などで
詰まってもとに戻らなくなったり、
詰まってはいないが、細くなって通りが悪くなってしまったり、
生涯を通しての問題となりやすい場所です。
鼻涙管の問題があると、眼の周りが常に濡れるために皮膚炎になったり、
鼻涙管炎からの結膜炎を起こしたりと、様々な症状が出やすくなります。
命にかかわるような問題ではありませんが、
うさぎさん本人は痒かったり痛かったりで、QOL(生活の質)が下がってしまうので
根気よく治療をすることと、家でのケアが重要になってきます。
涙が多い、眼がはれぼったい、など、
いつもと違う様子がみられたら、早めの受診をお勧めします。
獣医師 緒方
13才ですが二年前からスナッフルになり、急にくしゃみ鼻水が出始めました。その後涙も出るようになり、その涙が白くてロウのような成分で、毛を拭いても毛束になるので擦り合わせなければ取れません。
病院ではパスツレラでもなくエンセファリトゾーンでもなく、結局年齢なりのものとされ匙を投げられています。
ずっとホウ酸水で拭いていましたが、目頭の白い粘膜が赤みをおびてきたので調べたところ、ホウ酸の常用も良くないことが分かり、また別の洗浄法を模索しています。
コロナ禍で使っている次亜塩素酸水は、無害といってもウサギの目に直接使うのはどうかと思いましたが、市販の製品で次亜塩素酸を基調としたアイクリーナーが販売されているようでした。
目のまわりの洗浄だけでなく、細菌感染にも有用であれば症状の軽減にも繋がるのではと期待するのですが…
四歳の頃から若年性白内障なので既に目は見えていません。
また、昨年から急にどこかを猛烈に痒がるようになり、身体中みましたが、ダニ治療をしても良くならず、起きている間に痒がるので角度が関係するのなら耳の中の異常ではと思い、調べたところ毎日のように褐色の硬い耳垢が出ているようです。
以前はそんなことはなかったので、目鼻の症状が耳の奥にも影響しての事のような気がしています。
セカンドオピニオンを見つけたいのですが、地元ではかかりつけの病院くらいしかうさぎを診れるところはありません。
免疫を高める為に色々な物を試してきましたがどれも功を奏さず気休めでした。
鼻涙管洗浄をするにしろ、麻酔をするのでは老体に負担がかかるのが心配ですし。
マッサージをしていても、その効果も気休めです。
もうどうすればよいのかわかりません。
耳なのか首なのか、よく分からない辺りを猛烈に痒がってひっくりかえります。
昨年眼震を起こしてからも、何かある度に弱り、足腰も弱り、一度ふらついて倒れると自力で起き上がれません。
私もつきっきりで数分毎に目を覚まし、寝不足で、たまに数時間寝過ごすと目やにも糞尿も大変なことになっています。
若い頃から横になって寝ることが少ないので足裏に負担がかかり、どんなに柔らかい敷物でもソアホックが治らず、極力抱っこしています。
うさぎも抱っこされるのが一番リラックスするようで、涙や鼻水もおさまりスヤスヤと何時間でも眠りますが、寝てばかりも体力が落ちるので、定期的に起こしたり寝かせたり、床擦れ防止にも体勢を変えています。
左足も違和感があるようで舐めたりむしったりして毛がなくなってきて皮膚が露出しました。
病院では年だから関節の曲げ伸ばしが億劫になっているといわれましたが、若い頃から左足だけ前に伸ばす体勢をしていましたし、気にしている事からも、何かしらの原因で異常が起きていると思われます。
コメントありがとうございます。13歳と長寿の子の治療と看護、かなり大変とお察しいたします。
何かご質問等ありましたら、私にわかる範囲でお答えしますので、またお知らせください。