1/14より、2回目の緊急事態宣言が大阪にも発出されました。
当院でも、1/18より、診療時間が変更になります。
午後の診察が、16:30-19:00→16:00-18:00となりますので、ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

 ニュース等を見ていると、たくさんの情報に翻弄されます。新型コロナウイルス感染症の治療にあたる方々の大変さ、医療崩壊の可能性、はたまた、収入が減り困窮を余儀なくされる業種もたくさんあります。いったいこれからどうするのがベストなのか、途方に暮れるしかないような厳しい状況…。
 ただ、私にできることは、できるだけ感染しないようにする、これに尽きるよな…と、当たり前のことを毎度思いなおす日々です。

 動物病院では、去年の3月くらい、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るいだしたころから、様々な対策をしてきましたが、最初は恐怖心も手伝って、とにかくやみくもに、人との接触を減らす、消毒を徹底する、ということを注視してきたように思います。
 ただ、対策しながら日々過ごし、ニュースを見たりネットで調べたりするうち、加減がわかってきたというか、
 ああ、こういうことが感染リスクを上げるんだな、こういう動作は大丈夫なのかな、と、ある程度線引きができるようになりました。
 その線引きを加味して、コロナ対策をしながら診察を続けてきたつもりですが、そうしたところへの、今回の急激な感染拡大と、非常事態宣言。

 4月に続いて2回目、生活様式を見直せと言われたときに、自分で思っていたよりも、反発心が大きいなあ、と思いました。つまり、これ以上何をするの?という気持ちです。
 自分の生活も、状況に合わせて改善してきたつもりだし、日々すり合わせて、納得できるところまで落とし込んでいるのに、それをまた変えろというのは、なかなか心と体がついてこない、というか…。
 でも、感染拡大しているのは事実です。非常事態宣言は、生活様式を見直すきっかけ、という言葉も聞かれました。
 なので、私自身もそうですが、当院でも、もう一度院内での感染対策を見直して、より必要な、的確な対策を目指していこう、と思い立ちました。

 以下に、1回目の非常事態宣言の時に考えていたこと→2回目の非常事態宣言でもう一度考えたこと、という順で、並べていこうと思います。

 ①とにかく人と人の接触を減らさなければならない!→唾液からの飛沫が口に入らなければオッケーのようだ

 以前は、とにかく人同士の接触を減らさなければならない、と考えて、待合にいてもらう人数をひたすら減らそうとしていましたが、真に防ぐべきは唾液からの飛沫です。飛沫が排出されない状況を作るため、飛沫を受け取らない状況を作るために、徹底したほうがいい事柄とは、

○マスク着用
○しゃべらない

 に、尽きると思います。
 診察中、特に検査結果や今後の方針などを説明するときは、長時間しゃべるときもよくあります。なので、

○診察中、会話が長い時は、遮蔽版(アクリル板)を立てる

 あとは、しゃべらなくても、マスクが感染症用の高機能のものではないので、呼吸にともない飛沫が漏れ出すことがゼロではありません。なので、

○できるだけ待合の人を減らす(予約診療を徹底する)

 以上の対策を徹底していこうと思います。
 ただし、感染のリスクが高まる、いわゆる濃厚接触は、調べたところ、感染対策せずに15分間、1メートル以内にいた場合、ということなので、静かに待合にいてもらう分には構わないだろうということで、以前のように、外で待ってもらうことは、(特に混んだりしない限り)しないつもりにしています。

②口からの飛沫は対策しても、体のどこにウイルスがついているかわからない!→手が最もハイリスク。
 鞄とか服にウイルスがついている可能性もあるが、触れる場所が限定されている。

 手に飛沫からのウイルスがつくことによる感染は報告されています。来院時に外から持ってくる可能性、帰宅時に病院のウイルスを持って行ってしまう可能性は、ゼロではありません。そのため、徹底するべき事柄とは、

○来院時、帰宅時にカウンターのアルコールで手指を消毒してもらう
○病院スタッフにより、定期的にソファ、椅子を消毒する

 以上の対策を徹底していこうと思います。

③トイレ(排泄物)からの感染について考えていなかった→尿にウイルスが排出された報告はあるが、数は少ないみたい。便への排出は(調べた限り)なさそう。
 排泄物というよりも、手洗いなどで手についたウイルスを周囲に付着させてしまうリスクのほうが高いか??

 4月の非常事態宣言のときは、飛沫と人を減らすことに注視するあまり、尿や便といった排泄物からの感染についてほとんど考えていませんでした。改めて調べてみると、(多くの文献を調べたわけではないのですが)コロナ患者の尿からウイルスが検出された、という症例はいくつかあるようです。便からの排出は、調べた限りではないようでした。
 尿はすぐに流してしまうし、飛沫が飛ぶような状況…も、今の水洗設備ではまずないと思うので、トイレの使用制限などはしない方向で考えています。
 ただ、手で触る場所が多く、手を介してウイルスを拾ってしまう可能性があるため、

○トイレを使用する前、使用した後は、アルコールで手指消毒してもらう

という対策を呼び掛けていこうと思っています。

 これから1か月あまり、何とか感染を抑えられるよう、対策を見直して徹底していこうと考えています。
 個人的にも、できるだけ前向きに、乗り切っていきたいと思っています。診療時間の変更もあり、患者様にはご迷惑をおかけしますが、ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

緒方
 

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